Jw_cadとAutoCADの機能比較

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初めてCADを学ぶ/導入する時、「そのCADソフトをどれにするか?」は重要な問題だ。必要に応じさまざまなCADを使いこなせるようになれれば理想的だが、その実現は容易ではない。だからこそ、その理想に近づくためにも、最初の選択は慎重に行う必要がある。ここでは入門CADとして検討されることが多いJw_cadとAutoCADをピックアップ。さまざまな角度から両者を比較していく。

Jw_cadとAutoCADとの違いは何処にあるのか?

Jw_cadとAutoCADは、わが国の建築/製造業界で最も広く使われる汎用CADソフトである。AutoCADは多数のシリーズ製品があるが、中でもAutoCAD LTはJw_cadと同じく2次元製図のための汎用2次元CADで、しばしばこの両者が初心者の入門CADとして検討されている。しかし、Jw_cadとAutoCADの開発経緯や設計思想は大きく異なるが、操作性や習得性入手の容易さでは、Jw_cadがCADソフトとしての決定的な違いを生みだしている。

jw比較
出典:CADSOHOnet

より入手しやすいのは?

Jw_cadはフリーウェア、すなわち無料配布されているCADソフトだ。オートデスクの「商品」であるAutoCADに対して、その公式ホームページやオンラインソフト紹介サイトなどから、自由にダウンロードして使うことができる。コストという点では、Jw_cadの方が入手しやすいのは間違いない。

Jw_cadダウンロードサイトへ
【どなたでも画像クリックでJw_cadをDL出来ます】

オートデスクが提案する新たなライセンス形態「サブスクリプションメンバー」とは?

オートデスクの新しいサブスクリプションメンバーの一番の特徴はユーザーが使用期間分だけのライセンスを自由に選んで購入できる点にある。具体的には「3カ月」「1年」「2年」「3年」という4つの選択肢の中から、CADが必要となるプロジェクト期間やメンバー数などに合わせて期間を選び、プロジェクトの状況に応じてライセンス数を増減させるなど、柔軟な活用が可能となっている。これによりコストの面からも、AutoCADは一段と入手しやすくなったといえるだろう。
ご自身で内容と金額をご確認頂けるAutodeskサブスクリプションメンバーにリンクしてご確認頂きたい。

操作を習得しやすいのは?

同じ2次元汎用CADながら、Jw_cadとAutoCADの操作感は大きく異なる。AutoCADの基本操作は、キーボードで打ち込み描き込んでいくというパソコン的な感覚だ。ずば抜けて多機能・高機能なCADだけに、確実に使いこなすには、メーカーが提供している講座など適切な訓練を受けるのが確実だ。しかしこの受講料負担が個人では、大きなハードルとなっている。対するJw_cadの操作感には、このCADが再現を目指していたドラフターの手書き感覚が残っている。特に「クロックメニュー」や「AUTOモード」を習得すると、キーボード操作は数値や文字の入力程度。コマンドボタンさえあまり使わない。作図スピードは、群を抜く。これに慣れれば直感的な操作も不可能ではない。その操作法を目標にしているCADも近年多くなっている。またレベルに応じた操作性も実現できる。
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CADの操作習得にあたっては、スクールや各種講座の利用、あるいは参考書やカスタマサポートを利用した自学習が一般的だ。AutoCADではオートデスク社のメーカーサポートでさまざまなスクールや通信講座が整い、各種のマニュアル本も豊富に揃う。しかしメーカー講習は都市部に集中し多額な費用と時間が必要となります。これに比べると、Jw_cadはCADの修得環境は、講座や参考書類も十分で近年充実してきている。ユーザー自身がWebで調べたり、熟練者に聞くなどして学んでいる方々が多くなって来ています。横浜キャド設計では、常設の講習、動画によるWEB講習、遠方の方々にリモ-トデスクトップ講習を行い、皆様のサポートに尽力しています。

機能を具体的に比べてみると?

2次元で図面を描いて編集し、保存し、印刷する――という汎用CADとしての基本機能に関しては、Jw_cadとAutoCADも大きくは変わらない。特に作図に徹したJw_cadは、その独特の操作方法に慣れることができれば、作図作業に関しては、それなりに使うことができる。
これらを十分使いこなせれば、極論すれば設計とそれにかかわる関連業務において、AutoCADはほとんど「できないことはない」のである。一方、Jw_cadも外部変形という拡張機能で機能を付加できるが、やはり、それも作図に関連した機能が中心となっており、AutoCADのような広汎な機能の広がりは難しいようだ。

より長く使い続けられるのは?

建築分野であれ、製造分野であれ、この10年ほどのあいだに設計者が業務上求められる仕事の内容も成果物の品質も、かつてないほど大きな変化を遂げてきた。そうした変化に応えて設計者自身が変わっていく必要があったのはもちろんだが、彼らが使うCADソフトもまた、その新たな業務に応じて進化し続ける必要があった。この変化の流れは、今後も強まりこそすれ弱まることは決してないだろう。業務で使い続けていくには、CAD自身もまた不断の進化が求められる時代なのである。

仕事の上で有利に使えるのは?

Jw_cadとAutoCADとのユーザー層を比較してみると、Jw_cadユーザーは個人事業主の設計者や規模の小さな企業が中心のようだ。これに比べると、AutoCADユーザーは大手企業のユーザーが多く、特に建築系ではゼネコンなど大手企業、上場企業も多数いる。もちろん例外も多々あるが、個人事業主や小規模の会社では、特にコストの問題からフリーウェアのJw_cadを選択せざるをえないケースが多い。逆に大手企業ではリスクヘッジの観点からフリーウェアの導入にはどうしても問題が多いのである。図面作成に係る作業に限れば、Jw_cadでも他社とのやりとりで不自由を感じることは多くないだろう。CADはあくまで業務ツールに過ぎないが、その選択では「これからどのような仕事をしていきたいか?」という、あなた自身のビジョンは、考える必要があります。



1.Jw_cadとは何?

Jw_cadとはジェイダブルキャドと呼ばれる二次元(2D)汎用CADのフリーソフトウェアで、 開発に建築士が携わっているため建築分野に便利な機能が多くあり、そのため建築汎用CADとも言われています。

Jw_cadはWindows版とDOS版がありますが、現在DOS版は開発は終了しています。
基本ファイル形式はWindows版は「.jww」、DOS版は「.jwc」で、「.DXF」「.SFC」の変換も可能です。
※DXF形式とは他CADソフトとの互換目的で策定されたフォーマットの1種で、標準ファイル形式とされています。

Jw_cadは無料CADソフトなのに高機能だと高評価で多くの業界から支持されており、建築業界や製造業界はもちろんアパレル業界や教育現場でも導入されています。

2.Jw_cadの特徴

Jw_cadの大きな特徴は、建築作図に特化した便利な機能があることです。

【主な機能】
マウスで簡単操作(クロックメニュー)
日影図作成機能
2.5D機能
柱と梁や壁などの包絡処理
建具や設備などの簡単作図機能
線種の色や線幅をカスタマイズ

2-1.クロックメニュー

クロックメニューとは、マウス操作で素早く操作を実行できる時計の形をしたショートカットメニュー機能のことです。
作図領域内で右または左ドラッグするとクロックメニューが表示されます。

クロックメニューを表示したままマウスを動かすと時計の針が回転し、回転位置によってコマンドが異なります。
目的のコマンド位置でボタンを放すと指定コマンドが実行されます。

このクロックメニューは「AM状態」と「PM状態」があり、「AM状態」は薄いグレー「PM状態」は濃いグレーで表示され、 ドラッグボタンを切り替えることでAM状態とPM状態も切り替わります。
クロックメニューで設定できるコマンドは自身でカスタマイズが出来ます。
※クロックメニュー機能をオフにすることも出来ます。

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2-2.2.5D作成機能

2次元でもなく3次元でもない2.5次元(2.5D)とは、中身を持たない(ワイヤーフレーム)透視図やアイソメ図のことです。
Jw_cadの2.5Dコマンドは、平面図や立面図に高さや奥行などを設定し、透視図やアイソメ図を作図できるコマンドです。

2-3.建具や設備などの簡単作図機能

Jw_cadはAutoCADに比べて建築専門機能に優れており、使用頻度の高いコマンドの一つ「建具平面」コマンドを使用すれば簡単に平面図が作成できます。
他に建具立面コマンドや建具断面コマンドもあり、建具データを選択し挿入すれば簡単に短時間で作図可能です。

3.Jw_cadとAutoCADとの違いは?

AutoCADとは、AUTODESK(オートデスク)社が開発した日本企業シェアNO.1のCADソフトです。
CADオペレーター職の求人情報に「応募資格:AutoCAD操作経験者」や「仕事内容:AutoCAD使用」などと目にした事があるのではないでしょうか。
知名度が高く、CADの代表格と言われる「AutoCAD」とJw_cadとの違いをいくつか紹介します。

価格

Jw_cadは無料ソフトですが、AutoCADは有償で高価なソフトです (AutoCADでは最大3年間無料の学生版や30日間限定で無料で使用できる体験版があります)。

AutoCADはラーニングやサポートを受けることができますが、Jw_cadは無料ソフトであるため動作保証はありませんしサポートもありません。 しかし、ホームページ内にある情報交換室によりエラーや操作に関しての質問ができ熟練者から対応策や解決方法を教えてもらうことが出来ます。

機能

AutoCADのライセンスは数多くありますが、AutoCADといえば「3次元CADのAutoCAD」と「2次元CADのAutoCAD LT」が有名です。
ここではJw-cadとAutoCAD LTを比較したいと思います。

クロックメニュー

Jw-cadにはマウス操作でコマンドを実行できるクロックメニューがありますが、AutoCAD LTにはありません。 しかし、AutoCAD LTでは右クリックメニューやキーボード割付でコマンドをカスタマイズすることが出来ます。

2.5D機能

Jw-cadには2.5D機能がありますが、AutoCAD LTにはありません。 正確に伝えるとAutoCAD LTでアイソメ図を作成することは出来ますが、簡単な作図機能としてはありません。

包絡処理

Jw-cadでは柱と梁や壁などの包絡処理が選択部分を一括で行うことが出来ますが、AutoCAD LTではトリムや延長・面取りなどのコマンドを使用して行います。 建築図を描く上でこの包絡処理コマンドは非常に便利です。

作図設定

Jw_cadは用紙サイズや縮尺を設定し作図、AutoCADは原寸で作図します。
Jw_cadは設定した用紙に三角スケールを用いて作図しているイメージで、AutoCADは実寸で作図した後に印刷する際に用紙サイズや縮尺などを設定します。
よく「Jw-cadとAutoCAD LTではどちらが良いCADソフトか」と質問がありますが、作図目的やご自身の慣れや好みによって異なりますので一概には言えませんが、 お互い便利な機能が搭載しておりますので作図目的や操作内容で使い分けることをおすすめします。

4.Jw_cadは簡単に習得できる?

Jw_cadは超初心者の方でも操作が出来るCADソフトですので、習得可能です。

ソフト自体が無料ですし、インターネット上や多くのテキストが販売していますので低価格で独学も可能です。

就職や資格取得目的の場合は、スクールで学び自宅でJw_cadを使用し練習すればより早く習得が出来ると思います。

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【CAD実用辞典】Jw_cadとAutoCADはどちらを選ぶべきか?機能性&活用現場を比較!

CAD

お役立ちコンテンツ

 代表的なCADソフトとしてたびたび比較検討される「Jw_cad」と「AutoCAD」。どちらも多くの企業に導入されていますが、機能性や操作性、コストなどに違いがあるため、慎重に選定する必要があります。

入門用CADとして比較されるが、活用現場は異なる

建築や製造業界で多くの企業に活用されている汎用CADといえるのが、Jw_cadとAutoCADです。なかでも無料で利用できる「Jw_cad」は2D作図を目的とした入門用CADとして検討されることが多く、国内ユーザーの多いAutoCADとどちらを利用すればよいか悩む方も少なくありません。しかし、これら2種類のCADは利用できる機能が異なるほか、活用される現場にも傾向があります。

幅広いユーザーに導入しやすい「Jw_cad」

Jw_cadの最大の特徴といえるのは、高度な2D作図機能を無料で利用できるという点です。一般的なCADソフトはライセンス購入が必要なため導入コストがかかりますが、フリーソフトであれば手軽に導入できるため、未経験の個人ユーザーや試験的にCAD導入を検討している企業が手に入れやすいといえます。また、手書き感覚を残した独自の操作方法を採用していて初心者にも易しいため、比較的幅広いユーザーに利用されています。主に中小企業や個人事業などの設計部門において多く導入されています。

図面作成を主業務用とする設計事務所の高いシェアを誇る「AutoCAD」

AutoCADの特徴は、世界の標準CADとして高いシェアを確立している点です。業務用CADとして1980年代にアメリカ・オートデスク社によって開発されてから、国内外を問わず、幅広い分野の企業に採用されています。有料ではあるものの、サブスクリプションで利用できる低価格帯のプランや、廉価版の「AutoCAD LT」が展開されているため、企業の用途やメンバーに合わせて柔軟に活用できます。製造から建築、電子制御設計に至るまで多様な業種に活用され、主に大企業に多く導入されています。

機能・操作性の特徴

 無料のJw_cadと有料のAutoCADでは、基本的な2D作図機能が利用できるという点では同じですが、その他の機能性に違いがあります。また、操作性についても大きく異なるため、プロジェクトに必要な機能があるか、使いこなせる人材を確保できるかを考慮して選定しましょう。

Jw_cadは建築設計機能に特化

無料でありながら、建築設計に特化した2D作図機能が充実しています。建具や設備などのコマンドを利用した簡単作図設計や、透明図やアイソメ図が作図できる2.5D機能、柱や梁などの包絡処理、日影図作成機能などの高度な機能も備えています。建築設計の作業を効率化し、スピーディな作図が可能となります。

操作性については、Jw_cadならではの「クロックメニュー」により、マウス操作での手書きのような作図が可能です。

独学でも習得しやすいという利点はありますが、他のCADにはない独自の操作方法のため、他のCADへ応用したい場合には不向きかもしれません。拡張性も低いため、建築設計以外の多様な業務には対応できない場合があります。

Jw_cadのレビューを見る

建築設計が中心のJw_cadと比べ、AutoCADでは基本の2D作図機能に加えて3D作図にも対応しています。3Dモデリングによるシミュレーション機能などが利用できるほか、他のAutoCADシリーズやそれ以外の製品と連携できる拡張性を備えているため、必要な機能を柔軟に付加できる点が特徴といえます。業種によってコマンドや機能拡張がカスタマイズできるため、新たな業務が増えたときにも対応しやすいでしょう。ただし、操作性については、キーボードへの打ち込みによるコマンド操作が必要となるほか、3Dを扱うツールのため、Jw_cadよりも難易度は高くなります。導入するにはAutoCADを使いこなせる人材や教育体制が必要といえます。

コストや今後の経営ビジョンも考慮する

CAD導入において、運用コストを考慮することは欠かせません。建築設計に特化したCADであればJw_cadでも支障はないと思われますが、他部署との連携業務や国内外のさまざまな企業とのプロジェクトに参加するとなれば、世界シェアの高いAutoCADが求められることも多いでしょう。

中小企業、個人事業の設計者などはコストの面からJw_cadを選ぶケースが多い

今後の経営戦略において、事業拡大や業務フロー改善などを強化したい場合には、AutoCADを導入するのも1つの選択肢です。いずれにせよ、業種によって必要とされる機能や継続コスト、今後の経営ビジョンを踏まえて選定することが大切です。


CAD入門者へのオススメは果たしてJw_cadなのか?

たぶん個人的な好みだと思うんですが、あまりに多くのCADソフトが出回っており、どれから手をつけていいかよくわかりません。当方、建築学を専攻して間もないものなのですが、この夏休みに少しCADに触れようと考えております。どのソフトを使っておられたんですか?

いうまでもありませんが、CADはあくまで道具に過ぎず

大事なのは「何で書くか」ではなく「どのように書くか」です。要は道具は使い方次第で個人の努力とセンスによると言う話。ただ、そんな当たり前の話を聞きたくてこの記事を読んでいる人はいないと思うので、本記事では建築学科に入って最初にJwcadを学ぶべき理由を独断と偏見で紹介したいと思います。 [#ea2afc0e]

○設計士・建築家を目指していない人へ

建築学科に入ったけど、実は建築家や設計士などの「図面をひくことがメインの仕事」「建物の形を決める仕事」以外の仕事を目指している人はJw_cad一択です。

例えば構造系や設備系、施工や不動産、建築史系を目指している人にとってはCADというのは仕事道具の1つに過ぎません

その場合、卒業後に数十万もするようなCADに触れる機会は極端に少なく、まして個人で購入する可能性はかなり低いですよね。とすれば、いくら学生時代に安く購入・ダウンロードできるからと行ってハイスペックなCADソフトに成熟するのは却って損失につながるかもしれません。というわけで、建築士としてバリバリ働くぞ!という感じでない人は無料でフルに活用できるJw_cadとSketchUpで十分といえます。 [#dbf71982]

○設計士・建築家を目指している人へ

建築学科に入ったからには、もちろん目指すは有名建築家!あるいは大手ゼネコンや設計事務所で大規模プロジェクトを取り仕切りたい!という方の場合はどうでしょう?アトリエ設計事務所や大手ゼネコンではJw_cadの使用率は低いことが多く、取引先の都合で一瞬使うこともある程度の需要しかない場合も多いようです。
そのため、業界によっては「Jw_cadは時代遅れ」という意見が出ることも最もだと思います。しかしそれでも、僕は設計を本格的に目指す人も含めて、Jw_cadの導入は十分検討に値すると考えています。よく「建築業界で一番使われているソフトはどれですか?」という質問を目にします。
この質問の裏には
「新しいソフトを次々と覚え直すのは面倒くさい」
「なるべく覚えるソフトの数を最小限にしたい」
という意図があると思います。

まず、大前提として設計業を目指すのであれば1つのCADだけで仕事をすることは難しく

学生時代から愛用したソフト1本に特化して習熟することは事実上不可能だと考えて下さい。当たり前ですが、就職先がどのCADソフトを中心に運営されているかは入社するまで未知数です。AutoCADが最も主流というだけで、企業によっては自社専用のオリジナルCADソフトを使っているというところさえあり、入社後、一から新しいソフトの使い方を学ばなければならないのは避け得られない必然と言ってもいいでしょう。また、上でも少し触れましたが、大企業になればなるほど取引先というものが増えていきます。

自分たちに仕事を振ってくれる相手

企業や自分たちの設計を実現してくれる施工会社があなたの愛用するソフトと同じソフトを使っているとは限らず、そのたびに新しいソフトの使い方を学ばなければならないことも少なくはありません。要するに、先方に合わせて使うソフトを使い分け、時に1から使い方を学び直す柔軟性が下っ端設計士には求められるのです。

このため、「一番使われているソフト」や「より万能型でなんでも出来るソフト」を探し、全てそのソフトで賄おうとすることはあまり賢明な策とはいえないのです。

将来的に上に列記したCADソフトは全部使えるというのが理想ですしそこまで行かずとも、卒業までに2つ以上の設計ソフトを使い分けられるくらいの器量は持ち合わせる必要があると考えなければなりません。

繰り返しますが、CADソフトと言うのは道具に過ぎず

どれでも書ける図面は原理上同じなのです。それでも、筆者がJw_cadを強く進めるのは、Jw_cadには他には無い強みがあり、それゆえに将来どのCADソフトに乗り換えようとも無駄にならない大きなメリットがあるからです。 [#m1a29add]

Jw_cadの最大のポイントはその手軽さ、瞬発力にあります。

CADソフトの普及の功績の一つはその複製・修正の容易さに基づいた生産性の向上でした。

流動的な社会のなかで、設計行為は単なるものづくりや芸術の枠を超えた経営行為とも呼ぶべき不確定な意思決定の連続へと姿を変えました。
なぜなら人口が減少し、相対的に既存の施設が余剰となっている今の日本で、それでも新しく建物を建てるということは、即ちこれまでの社会では作られてこなかった未知の建物にしか需要がない事を意味するからです。

美術館にせよ駅舎にせよ集合住宅にせよ、既存のものとほとんど変わらない

日本中どこでも使いまわせるような設計でも良かった数十年前と異なり、いまや誰も見たことも想像したこともない複雑で多様でテクニカルな施設が次々と登場しています。その結果、少しずつステップアップするように段階的に設計する従来のスタイルではこの社会の変化に追いつけなくなり、代わりに走りながら進行方向を修正するような動的な設計への転換が今の建築業界には求められています。 [#n8f4b5cc]

不具合が生じないように慎重に設計するのではなく、

とにかく不具合だらけでも一度設計を完成させてしまい、スケッチ感覚で次々と図面を作り、立ち上がった模型を見ながら問題点をフィードバックさせていく、そんな回転率の劇的なスピードアップが近年ますます加速する傾向にあります(もちろん業界によるけど)。

それを支えるたのが、修正や複製が極めて容易なCADソフトだったのです。

このような環境においては時間と手間をかけて美しく正しく正確な図面を完成させるだけがCADの仕事ではありません。手早く平面図を大量展開できるラピッドプロトタイピングデバイスとしてのCADもまた必要とされているのです。

そしてJw_cadはその素早さ故に

設計初期段階のエスキスやスタディに際してスケッチ感覚で作図するのに最も適した極めて現代的なソフトウェアといえるのではないでしょうか? [#a4fce8b3]

学生時代においても丁寧な図面を1枚書く能力と同じくらい大切なのは、学習のために大量に模写する練習量と、エスキス段階で図面を出力しまくりイメージを固めていく経験です。

所詮大学という狭い領域内では才能やセンスによる優劣など、書いた図面の枚数でいくらでもひっくり返せます。

なんてぼんやりしている間に1枚でも多く図面を書き上げる習慣を身につけるためには、ソフトの起動に10秒もかかるような、柱1本描写するのに幾つもの数値を入力しなければならないような高機能CADソフトはむしろ邪魔でしかありません。
持ち運び用の低スペックなセカンドマシンをたずさえ、大学近くの喫茶店で空きコマ時間に図面を1枚仕上げコンビニで印刷し、帰宅時間で図面を精査し修正点を整理してしまい、その日の夜には改善案を清書する、くらいのスピーディーさが実現できるのはJw_cadだけなのです。

よってJw_cadを学んでおけば、将来的に他のソフトに乗り換えたあとも十分有効に使う余地が残されているのです。

設計の序盤ではJw_cadでデジタルスケッチを繰り返し、設計がある程度固まってきた所でよりプロ仕様の高機能CADで製図するという使い分けこそ、大きな強みなのです。

だからといって必ずしもJw_cadにこだわる必要はありません。

正直書き上がる図面の質は全部一緒ですし、使いやすさも人によって主張が違いすぎて使ってみないと分からない面が多々あります。
(この記事の修正前の文章では「Jw_cadは使いにくい・わかりにくい」という旨の内容を書いていましたが、どのソフトも操作方法は独特で最初は苦労しますし、慣れればどんなことでもスピーディに出来るようになります。)

「なんとなく〇〇CADの方が好き」

という感覚的な好みも重要なので、気分でCADソフトを選んでも問題ないと思います。

ただ、無償でダウンロードでき、

そして豊富な解説書と解説サイトを後ろ盾に2週間もあればほとんどの使い方をマスターできる修得コストの低さと前述の手軽さを活かした図面の展開力、それらを鑑みた場合、最も無駄になりにくいCADソフトだと思いますよ、Jw_cadは。